QRコードで一件ずつ照合する
出荷検品システム
出荷前の最終検品で「リストに載っている品番・数量・受注番号と、実物のQRコードが本当に一致しているか」をスマートフォン1台で確認できるWebアプリの活用事例です。電波が届かない倉庫でも、専用機器なしで動きます。※アプリ画像はイメージです。
QRコード照合
出荷の最終段階で行う「製品ラベルと出荷リストの照合作業」は、目視と手作業が中心でした。件数が多い日は特に、様々なリスクが現場を悩ませていました。
出荷リストと製品ラベルを目視で突き合わせていたため、似た品番の読み間違いや、数量の数え間違いが発生していました。件数が多いほど集中力が途切れ、ミスが起きやすい環境でした。
「誰が・いつ・どの製品を確認したか」という記録が手書きメモや記憶頼りでした。出荷後にトラブルが発生した際、照合済みかどうかを証明する手段がありませんでした。
品番と数量の確認に集中するあまり、客先受注番号や納期のチェックが省略されることがありました。異なる受注の製品が混在したまま出荷されるリスクが残っていました。
電波不要・スマホだけで動く
出荷検品アプリ
基幹システムから出力するCSVをそのまま読み込んで使えます。専用機器不要・既存スマートフォン対応。Webサーバーに設置するだけで、その日から使い始めることができます。
- 品番・数量・受注番号・客先納期を同時照合:製品ラベルのQRコード1回のスキャンで、出荷リストの4項目を一括チェック。読み間違い・チェック漏れをゼロにします。
- 照合結果をCSVで自動記録・証跡として保存:「◯(照合済)」「✕(未照合)」の列を付加して出力。出荷後のトレーサビリティにも活用できます。
- オフライン動作でどこでも使える:Service Worker技術によりスマホ内にアプリをキャッシュ。Wi-Fiが届かない屋外倉庫・荷捌き場でも問題なく動作します。
出荷のたびに繰り返す作業を、迷わず進められるよう4つのメニューに整理しました。
基幹システムやExcelから出力したCSVファイルを読み込みます。1行目にタイトル(出荷日)、2行目に固定ヘッダーがあるフォーマットを自動検証し、不正なファイルはエラーで弾きます。文字コードはShift_JIS(Excel標準)に対応。
ホーム画面のメニューからタップするとファイル選択画面が開きます。
基幹システムから出力した出荷リストCSVを選択。フォーマット検証が自動で走ります。
成功するとホーム画面のステータスカードに「タイトル・客先納期・照合進捗(0 / N件)」が表示されます。
QRコードをカメラの枠内に合わせると自動照合が始まります。品番・数量・客先受注番号の3項目が一致し、さらに客先納期も出荷リストと一致した場合のみ「一致しました」と緑の画面で知らせます。
QRコード4行目の客先納期と出荷リストの納期が一致するか確認。不一致なら赤モーダルを表示します。
未チェックの明細からQRコード1〜3行目と完全一致するものを検索。見つからなければ赤モーダル、既にチェック済なら黄モーダルを表示します。
一致した明細をチェック済みにして緑モーダルを約1.2秒表示。全件完了すると自動でホーム画面へ戻ります。
「結果保存」をタップすると、元の出荷リストCSVに「QRラベル照合」列を追加したファイルを保存できます。照合済みの明細には「◯」、未照合には「✕」が付くため、出荷後のトレーサビリティにも活用できます。途中保存も可能なので、必要なタイミングで随時出力できます。
ホーム画面メニューから選択。途中保存も可能で、全件完了前でも出力できます。
日時付きファイル名(例:照合結果_20260525_123456.csv)で端末に自動保存。文字コードはShift_JIS。
出荷が完了したら「すべてクリア」で読み込んだ出荷リストと照合情報を削除します。誤操作を防ぐため、確認ダイアログが必ず表示されます。「キャンセル」を押せばいつでも操作を中断できます。
ホーム画面メニューから選択すると確認ダイアログが表示されます。
確定するとリストと照合情報がすべて削除されます。次の出荷日の作業を開始できる状態になります。
クリアすると照合データは復元できません。必ず先に「結果保存」でCSVを出力しておきましょう。
単純なQRスキャンではなく、出荷現場で起きがちなミスを徹底的に潰すための仕組みを盛り込みました。
スキャン1回で「品番・数量・客先受注番号・客先納期」の4つを同時に確認します。1項目でも不一致があれば即座にアラートを出し、見落としゼロを実現します。
一度チェックが完了した製品を再度スキャンすると「すでにチェック済みです」という黄色い画面が表示されます。二重カウントによる個数ミスを自動で防ぎます。
合格は「ピッポン」、不一致は「ブーブーブー+バイブ」、チェック済みは「プー」と、結果ごとに音と振動が異なります。手元の製品を見ながら作業でき、現場の作業効率が上がります。
エラーが発生した際、作業者が勝手に「確認」を押して次に進めてしまうのを防ぎます。管理者が4桁パスワードを入力して解除するまでスキャンを再開できない設計です。パスワード機能はON/OFFを設定で切り替えられます。
4桁のパスワードを入力してスキャンを再開してください。
画面中央の枠内に収まったQRコードだけを有効とするROIフィルターで、隣接する別製品の誤読を防止。さらに連続して同じ値を読み取れた場合のみ確定するため、認識精度がより高くなります。設定ファイルで両パラメータを調整可能です。
このアプリの運用を始めた結果、出荷ミスの防止だけでなく、作業の記録・運用コストの面でも大きな変化がありました。
目視チェックをQRスキャンによる機械照合に置き換えたことで、導入後は品番取り違え・数量ミス・受注番号の混在といったトラブルが発生していません。
CSVによる照合結果の出力で、出荷ごとに「◯・✕」の記録が自動生成されます。出荷後のトラブル対応や社内監査の際にも、確認済みの証拠をすぐに提出できます。
基幹システムの出荷リストCSVを変更せずに使えるため、システム改修コストはゼロ。手持ちのスマートフォンをそのまま使えるため、専用端末の購入費用も不要でした。
